警備は安易に標準化できるものではなく、ある程度の
属人化は避けられないというのが全国推進隊長・ちぇぶ
の主張で、つまりとことん具体的な危機に備えられる
武闘派が必要と考えていた。
だからボンを「聞造会」に呼んでくれとわしに頼んでいた
のだが、わしの方も、ボンの作ったマニュアルを読んで、
一点、 以前から気になっていたこともあり、ボンに伝え
たいので、「聞造会」に呼ぶことに同意した。
京都の悲惨な事件を知って、ちぇぶの危惧がまた当たった
なと思った。
ちぇぶから見れば、「ゴー宣道場」は以前から改善すべき
点ばかりだったらしく、何もしないことを保守と誤解して
いるんじゃないかと思っていたそうだ。
確かに保身と保守は違う。
仲間意識は集団主義に堕して、仲間だから能力がある
はずと、とんでもない錯誤に陥る恐れがある。
「個の連帯」はそういうものではないのだ。
仲間意識は、個人の能力を見抜けなくなる。
とことん、個人の能力、力量、合理的な本気度を問う、
ちぇぶの感覚は、「妨害だけはされたくない」という
思いでいっぱいなのだ。
暴走する恐れはあるから、手綱を引く手は緩めてはいかん
と思うが、今のところちぇぶの考えや懸念は的中している。
大阪には最初からちぇぶに来てほしいが、地方出張の仕事
があるので、帰りに寄ることしかできないという。
大阪ではプロの警備員がいないのだから、武闘派ボンには
特に頑張ってもらわなければならない。